2023年に行われた市長定例記者会見において鴨田市長は中央図書館の建設を決断した理由として「現在の東・西図書館につきましては、除却費用に国庫補助金が活用できること、建て替えもしくは改修に十数億円程度の経費負担が想定されることなども踏まえ、分館の充実と中央図書館への統合・集約化に伴い、廃止・除却する判断に至りました。」という説明をマスコミ向けに行いました。
下記は定例記者会見の資料と議事録です。
一方、市民向けに開催された図書館再編についての懇談会では「なぜ、東図書館を残せないのか。」という市民質問に対して図書館課は、現在の東図書館をそのまま活用する場合、施設維持のための大規模改修に6億から7億円程度の経費負担が想定され、その経費には有利1 な財源を当てられず、全て一般財源での負担となる見込みです。 との回答でした。
なぜマスコミ向けの説明と市民向けの説明で異なった回答をするのでしょうか?
主な質問及びその回答について【質問3】の部分です。
そこで私達は図書館課に対して建て替えもしくは改修に十数億円程度の経費負担が想定される根拠を情報公開請求いたしました。
※施設維持のための大規模改修に6億から7億円程度の経費負担が想定されに関しても情報公開請求しました。
下記が情報公開請求の結果です。
舞鶴市からの回答は【事業者から、聞き取ったものであるため、起案文書等は存在しない】との回答でした。
直接メールでもやりとりしましたが、
不存在通知について。何もないのはおかしいのでは?
→当時、事業者に聞き取ったものであり、メールやメモ書き、ファックス等残っているものはないため、「不存在」という結果となりました。
との回答です。
この時点で完全におかしいと私達は気が付きました。
文房具屋さんで消しゴムや鉛筆の値段を尋ねるのなら聞き取り調査は可能ですが、図書館の改修工事の費用が簡単な聞き取りで本当にできるのでしょうか?
そんな訳は一般常識として絶対にありませんよね。
家の改修でも、改修工事の際は図面や写真を提出して現地調査は必要です。
エアコンの取付でも設置箇所の写真撮影などは必要ですよね。
少なくとも、どの場所にこういった不具合があるので直して欲しいなど発注側の意向を示した書類は絶対にあるはずです。
これが行政ならばこういった書類は絶対に必要で、通常は仕様書を作成して複数の業者に見積をさせるのが常識です。
そこで舞鶴市の舞鶴市随意契約実務指針(ガイドライン)を情報公開請求で取り寄せてみました所、舞鶴市のガイドラインには大規模な建築物を聞き取り調査で見積するという手法は一言も書かれていないことが判明しました。
つまり鴨田市長が定例記者会見で述べた【建て替えもしくは改修に十数億円程度の経費負担が想定される】も図書館課が市民に回答した【施設維持のための大規模改修に6億から7億円程度の経費負担が想定され】も必要な手続によって算出された金額ではないという事です。
見積を証明するための資料も一切残っていないというのはどういうことなのでしょうか?
これでは中央図書館を新築する事は既存図書館を修繕するよりお得だからという方便が通用しない事になります。
一般常識で考えても図面や仕様書が無く、大規模改修の見積ができるわけがないので、聞き取り調査自体が虚偽の可能性も極めて高い事件です。
正確な比較検証をすること無く数十億円もの事業を進めることは舞鶴市に対して大きな損害を与える行為として厳しく糾弾させていただきます。